10月2日に『正倉院の開封の儀』が行われてましたね。
正倉院は海外の貴重な品や美術品、仏教用具などなどが納められているいわば宝物殿。
誰もが勝手に開けられるというものではなく
天皇(時の最高権力者)の許可なければ開封することはできない そういった所です。
そんな正倉院。日本の長い歴史の中で、天皇以外の身分で2回も開けた人物がいます。
それが徳川家康です。
さぞかしすごいお宝を眺めていたのかというと そうではなく、正倉院には貴重な高貴薬も多く貯蔵されていました。
要は『秘薬』をもとめて2度も正倉院を開けたのです。
家康には天下取りの為にどうしても長生きしなければいけませんでしたから、色んなことをしたと思います。
今回はこの本の話。
『我に秘薬あり』(家康の天下取りと正倉院の妙薬「紫雪」)山崎光夫著
その家康が求めた秘薬というのは『紫雪』(しせつ)といいます。
色は紫色より赤みがかった色で口に入れると舌の上で雪のように解けてしまうことからその名がついたようです。
効果は強力な解毒と高熱を鎮めるとのこと。(疫病や中毒(毒殺)なんてのはよくあったからでしょう)
当時は製造困難なため中国から輸入されて正倉院に所蔵されていたそうですが、
結局、正倉院にその秘薬がなかったことで家康はその秘薬を作ることに・・・
これは家康だからできたのでしょう。製造過程と材料は書いてあるものの、現代でも製造は到底無理だと思います。
なんせ材料と手間が凄いです。
まず大釜に水を入れ、煮えたぎったところに『黄金一百両』・・・はあ〜〜!!!
今の価格で言うといくらになるんですかね1000万ぐらい??
他にも材料が 犀角、麝香、沈香 etc・・・これも手に入れるのも大変です
作るのも三日三晩不眠不休 製造方法も細かく大変。失敗したら金百両が・・・
いくらいいお薬でも現代によみがえることはなさそうですね。
それにしてもこんな薬誰が作ったのでしょうか?
不老不死を求めた先人の努力というのは 凄まじいものがありますね。